今回は、納戸(廊下扉の収納)や押し入れに入っているモノ、物置部屋がある方はそちらにあるモノも片づけていきます。主に、
・紙袋
・季節・イベントの飾り物
・レジャー用品
・工具類
・車・自転車用品
・園芸用品
・防寒・冷感グッズ
・手芸用品
など、このスペースには「たまに使う」ような使用頻度の低いモノがまとまっていることが多いです。ここに書いてあるモノ以外にも、納戸や押し入れで管理しているモノがあれば、一緒に片づけます。
ついつい溜め込んでしまうのが紙袋。これまでも何十枚、何百枚というストックたちを幾度となく目にしてきました。
でも考えてみてください。紙袋が必要なシーンって、月に何回ありますか?紙ごみをまとめるのに毎週使うとして、それ以外だとお渡し用に数回くらい…というご家庭が多いのではないでしょうか。
モノが溜まるのは、増えるペース>使うペースという証拠。自分が思っているほど、そんなにたくさん使わない、ということです。
わが家では、お渡し用の紙袋は2〜3枚。紙ごみを捨てるときの紙袋は、ちょうどよいサイズのモノを購入しています。
紙袋を数枚しか用意していないと、なにか渡したい・持っていきたいのに紙袋が切れている!という事態に陥ることもあります。でもそれは、大した問題ではありません。
紙袋がないなら、おうちにあるバックに入れたり、ハンカチに包んで持っていけばいいし、いまどきはエコバックを持っている方が多いから、それに入れて持って帰っていただいたり、紙袋でなくても、ビニール袋やラップやキッチンペーパーなど、包めるモノは無限にあります。
あくまでお裾分けのモノであれば、お渡しするときに「すみません。紙袋が切れちゃってて。」と一言添えれば済む話。ちゃんとした贈答品であれば、購入の際にお渡し用の袋がついてきますし。
「常にぴったりのサイズの紙袋を用意できる人」である必要はないのです。そういう自分になることに、貴重な時間やエネルギー、そしてスペースを使うことは、ブラフマチャリヤ(生命エネルギーを無駄にしない)にも反しています。
紙袋の片づけをしていて気づいたことは、ブランド物の紙袋って、使う機会がないんだなぁ、ということです。
紙袋って、ちょっとしたお裾分けだったり、ちょっと何かを持っていかないといけない…みたいな感じで、そんなに大したモノを入れることってそうそうないと思います。だからなのか、高級ブランドの紙袋に入れるのはちょっとな…と、使わずにどんどん溜まっていってしまうようです。
ブランドの紙袋は、作りもしっかりしていて、デザインもこだわられたりしていて、捨てにくく感じてしまうかもしれません。でも、そもそも紙袋の役割とは、購入したモノを、おうちまで運ぶことです。だから本当は、すでにお役目は済んでいるはず。残しておいてもお役目がなさそうであれば、感謝を込めて、しっかり手放してあげましょう。
紙袋は、自治体によっては「資源ごみ」として出すことができます。その際に注意して欲しいのは、持ち手が紙製でない場合は、切り離してから回収に出す必要があるということです。持ち手が紐だったり、リボンになっている紙袋は、そのまま資源ごみとして出すことはできません。
たくさんの紙袋を手放す場合は、ひとつひとつ切り分けるのが大変だと思うので、今回のお片づけではゴミとして捨ててOK(それをやるだけで日が暮れちゃう)。いま、不要なモノをしっかり手放すことで、これからの暮らしに資源を仕分けられるような余白を生むことの方が急務のはずです。
ちなみに、ご自宅の不要になった紙袋を回収し、ショップ袋としてリサイクルするという取り組みを、20年以上行っているお店もあります(何を隠そう私が前に勤めていた会社です…!)。最近はコットン生地のエコバックも回収しているみたい!送料は負担する形になりますが、こちらに送ってあげるのも◎
▼D&DEPARTMENT
紙袋は無印良品・ファイルボックス・スタンダードタイプ・ワイドに収納するのがおすすめです。
・お正月
・クリスマス
・ハロウィン
・雛人形
・こどもの日
・誕生日
お買い物に行くとついつい買ってしまったり、お子さんのいる方は、子どもが工作で制作してきたり…とこちらも気がつけば溜まりがち。
飾り物は、ひとつひとつ手に取って、心の反応を観察していきます。「次のイベントのときに飾りたい!」という、ウキウキ、ワクワク、ほっこり…など、ポジティブなエネルギーを感じるモノだけを残していきましょう。
「飾り物として残したいわけではないけれど、思い出が…」という場合は、思い出ボックスへ入れるか、写真を撮って手放せそうなら写真に残します。
また、お正月やハロウィン、誕生日などの飾り物は、100円ショップなどで手に入れやすいモノも多いです。年に一度しか使わないモノに対して、管理する手間やスペースがなさそう…という場合は、「都度調達」方式にすれば、収納の悩みを減らすことができるのでおすすめです。
季節の飾り物は、袋やバックに入れてぐちゃぐちゃっと詰め込まれていることが多いです。収納全体にいえることですが、基本的に袋やバックを使っての収納はNG。行方不明になりにくいし、積み重ねたり詰め込んだりするのはモノに対して失礼。雪崩の原因にもなります。
季節やイベントの飾り物の収納におすすめなのが、無印良品・ポリプロピレン収納ボックス。モノの総量に合わせてサイズを選んでいきますが、特に中サイズを使用することが多く、クリスマス、ハロウィン、誕生日…とイベントごとに分けて収納しています。数が少なくて、収納ボックスを複数用意する必要のない場合は、「季節の飾り物」としてひとつもまとめてもOK。別売りのフタをもぜひ合わせてセットで買いましょう!スタッキング(重ね使い)ができて場所を有効に使えるようになりますよ。
クリスマスツリーは、買ったときに入っていた箱をそのまま収納として使ってください。
キャンプやBBQ用品も、それぞれのスタイルに合わないモノは、自然と使わなくなっているはずです。「これが便利!」などといった口コミで買うことも多いカテゴリーですが、その人にとって便利なものが、自分にとっても便利かどうかは全く別の話です。
不要なモノがたくさんあるせいで、当日本当に必要なモノが見つからなくて、せっかくの楽しい時間が台無し…になってしまっては元も子もないので、この機会に精査してみましょう。
私はキャンプはしないのですが、まれに友人に誘われて参加することがあるので、そういう時はテントや椅子などレンタルしています。割高だけど、あまり使わないモノにスペースを使うことや、管理をする手間を考えたら、私のようにキャンプは数年に一度…くらいの人には大変おすすめです。
また、「知り合いに借りる」というのもぜひ候補に入れてみてください。近年、キャンプ用品を持っているご家庭は増えていますが、そんなに使用頻度が高いモノではありません。モノだって、使わずにしまい込まれているより嬉しいはず。
キャンプ用品や、BBQグッズの収納は、そのままキャンプ場などに持ち込めるようにしておくと、準備も片づけも楽です。
私がおすすめしているのは、
①トラスコ・トランクカーゴ
②無印良品・ポリプロピレン頑丈ボックス
収納としてはもちろん、人が乗っても大丈夫なくらい丈夫にできているので、現地でイスや机代わりに使えます。
③トラスコ・折り畳みコンテナ
この折り畳みコンテナの良いところは、スタッキング(重ね使い)ができること、中身を出したら折り畳めるので省スペースになること、そして側面が開くこと!
キャンプの際は、ざっくりと「キッチン」「リビング」「寝室」で使うモノ、「テント用品」「照明」で分けて収納ボックスを用意してあげると、当日の設営や撤収がスムーズです。
スキーやスノーボード、シュノーケリング、登山などのアウトドアで使うモノも、カテゴリーごとに要・不要を見極めたり、使用頻度がかなり低いようであればレンタルを検討したりして、それぞれのカテゴリーごとに収納していきましょう。
アウトドアのモノは、ライフステージの変化によって(家族が増えたり、引っ越したり、転職や、自分の中のブームなど)、使うことがガクッと減ることも。時間的・体力的余裕がないと、なかなかできないんですよね。
「またやりたい」という気持ちがあるのは認めつつ、「いまはちょっとその余裕はないかな」というときは、この機会に手放してしまってOKです。とにかく「いま」、心地よく過ごせる環境を作ることが片づけの最優先事項。そうすることで暮らしが整い、自分のリズムを作ることで、「余白」が生まれていきます(それは数年後、数十年後かもしれません)。そのときに、また思い切り楽しめばよいのです。
そのモノを手放すからといって、それを一生諦めなければならないわけではないのです。またやりたくなったら、いつでもできるんだ!と未来の自分を信じて。
▼おすすめの収納用品
・トラスコ・トランクカーゴ
・トラスコ・折り畳みコンテナ
・無印良品・ポリプロピレン頑丈ボックス
・無印良品・ポリプロピレン収納ボックス
・イケア・スクッブ ※衣類などのやわらかいモノ
(ドライバーやレンチ、ハンマーなど。手に持って作業するモノたち。)
ドライバー類は重複して持っていることも多いので、同じモノがあったりしないかを確認しましょう。また、家具などを買った際に、組み立て用でついてきた簡易的な工具たちは、基本的に全部捨てて大丈夫です。おそらくL字型のレンチがついてくることがほとんどなのではないかと思いますが、太さの同じモノが重複していたりします。一つだけ残してあげればOK。
収納は、お手持ちの工具箱に入れてあげてもいいですし、無印良品・ファイルボックスにファイルボックス用ポケット/ペンポケットなどを設置して、立てて収納することも多いです。
主に段ボールを組み立てたり、まとめたりするのに使用するガムテープやヒモ類ですが、各所から集めると結構なボリュームになることもしばしば。無印良品・ファイルボックスに入る量だけに厳選してしまうと◎
一緒に使うことの多いハサミやカッターなども、文具とはまた別でこちらにも一緒にしまってあげる(グルーピングといいます)のもおすすめです。その場合は、ファイルボックス用ペンポケットを取り付けて、立てて保管してあげると使いやすいです。
(S字フックや、ネジなどの金具たち。購入したモノについてきたパーツなど。)
「いま使っていない=必要ない」ということなので、ほぼ全捨てでOKです。このカテゴリーは、また必要になったらいつでも安価で手に入ります。管理のストレスを背負うことの方が勿体無いです。
ちなみにS字フックを収納で多用すると、おうちが散らかって見える原因になるので、訪問レッスンではほとんど使いません。
本当に残しておかなければならない部品だけ残すときは、あとから何のパーツか一目でわかるように、ジップ袋に入れたうえで、マジックペンなどで「◯◯のパーツ」と書いておきましょう。
「工具」の収納にまとめることができそうであれば、一緒に収納して(ファイルボックスの中に、仕切りを入れてあげるとなおよし◎)、難しそうであれば、もう一つファイルボックスを用意して別で収納しましょう。
滑り止めシートやクッションフェルト、子ども用のドアストッパーなど。
おうちにあるホームケア用品は、基本的にあまりモノが多いのではないかと思います。キッチンに使った滑り止めシートのあまり…、子どもの安全のために貼った保護シートのあまり…など、「まだ使うかもしれないから少しの間とっておこう」と残しておいて、存在を忘れているモノがほとんどです。
「使いきれていないのに、捨てるのはもったいない」と自分を責める必要はありません。なぜなら、これらのモノは売られている量ぴったりに使い切ることはほぼ不可能。余るのが自然です。
訪問レッスンでは、ホームケア用品が残ることはほとんどありませんが(全捨てになることが多い)、もし残したいモノがある場合は、「工具」と一緒に収納しておくか、カテゴリーを独立させファイルボックスにひとまとめにしてもOKです。
車や自転車用品は、行方不明になりやすいモノたちなので、ファイルボックスにしっかりラベリングして保管しましょう。「車&自転車」でひとまとめにしても良いですし、物量によっては「車」「自転車」と分けても大丈夫です。
電動自転車の充電器も、ファイルボックスに立てて収納しておくと、置き場所が決まってすっきりです。
コロナで観葉植物や園芸が流行って買い集めた人が多いのですが、ブームが過ぎ去り、いまは使ってない…という方が多いカテゴリーです。
いまの自分にとってどうなのか、これからも自分の時間やエネルギーを費やしたい(その余力がある)ことなのかどうかを考えていきましょう。
スコップや園芸ハサミ、ピンセットや軍手などの道具系は、ファイルボックスにガサッと入れておけば、使うときにボックスごと持ち運びができて便利です。
土や石を屋内に収納するときは、ボックスにひとまとめにして管理しましょう。わが家では無印良品・やわらかポリエチレンケースにまとめて、玄関に収納しています。
堆肥やタネ、園芸用ラベルなど細々したモノは、ファイルボックスに専用の仕切り(10cm用/15cm用)を設置して、その中に立てて保管しています。
タネや堆肥は基本的に購入から1年以内が使用期限(古いタネは発芽しない)なので、古いモノ、いま手が回らなそうなモノは手放しましょう。
ホッカイロやあずきピロー、ホッカイロといった「あったかグッズ」、モバイル扇風機や首に巻く保冷剤などの「ひんやりグッズ」も、ファイルボックスにひとまとめにしておきます。おうちの中で使うモノは納戸や押し入れ、クローゼットなどスペースに余裕がある場所へ収納し、お出かけの際に持っていくモノは、玄関やお出かけグッズをまとめたスペースに置いておくと便利です。
手芸用品を最後に使ったのはいつのことでしょうか?
普段裁縫をほとんどしない、という方であれば、針と糸さえあれば事足りるはず。何年も使っていないチャコペン、あまりモノのボタンやハギレなど、一向に使う気配がなければこの際にリセットしておきましょう。
ちなみに、洋服を買った際についてくるボタン類も、基本的には全捨てです。ボタンが取れることって最近ではほとんどないし、仮に取れたとしてもその頃には生地自体がへたってきていて手放しどきであることが多いです。本当に大切にしたいお洋服のボタンだけ残して、裁縫セットに一緒に入れておきましょう。
「手芸」といっても、裁縫から刺繍、パッチワーク、編み物、私個人はダーニング、草木染め、金継ぎ、織物、キャンドル作り…と、「そのときのブーム」ってないですか?
何十年と好きで続けている方もいらっしゃるので、なんとなく手芸って「ずっと続けるもの」のように捉えていましたが、いろんなおうちを見てきて、「あの頃はハマっていたんだけどな…(いまはやってない)」という方がとても多かったり、私自身も、「やってみたい!」と始めたものの、一通りやってみたら満足なタイプ(続かない)なんだな、と気づいたりして、「手芸=一生モノの趣味」というのも、単なる思い込みだったのだと、いまになって思います。
とくに、第一子の産休中に手芸にどっぷりハマる方が多いのをみていると、よっぽど手芸が好きでない限り、そのくらい時間がないと手芸ってなかなかできないモノなのだと感じます。(そして、出産後の育休中や、第二子以降の産休中に手芸に手をつける方って、ほとんどいない…。)
いろんな手仕事にハマってきた私ですが、いまはどれもやっていません。理由は単純で、自然と気が向かなくなったから。いまは手仕事よりも他に時間を使いたいことがあるのです。
そもそも、本当にやりたいことであれば、自然と手が伸びるはずなんですよね。そうじゃないということは、動機が「やらなきゃ」になっていくということ。本来はやりたいならやればいいはずのことなのに、「やらなきゃ」という重圧に変わってしまったら、暮らしはどんどん重々しくなってしまいます。
手仕事って、できたら素敵だし、褒めてもらえるし、「丁寧な暮らし」を送っている感じもして気分もいいし、人によってはその「理想像」的な姿を手放すことに、抵抗があるかもしれません。でも、そもそもその「理想像」こそ、主体的ではなく反応的に生まれたものであるとするならば、世間にとっての「すてきな人」であることを、少しずつやめていくきっかけにしてもらえたらと思います。
もちろん、自分の心を観察してみたうえで、本当にやりたいことであれば、堂々と残してくださいね。裁縫グッズ、編み物、刺繍用品…とカテゴリーごとに、できれば天然素材のボックスに収納してあげましょう。
押し入れ、納戸、廊下収納の収納実例を紹介していきます。
【よく使う収納用品】
▼ベルメゾン・伸縮式ハンガー付き押入れシェルフ
押入れ内にポールがない場合は、上段にコートハンガーを設置しましょう(突っ張りタイプは落下が多いのであまりオススメしていません)。こちらの押入れシェルフは横置きで使うようにしてくださいね。
▼無印良品・ポリプロピレン衣装ケース(幅40cm・奥行65cm)
押し入れの下段は引き出し収納をメインにしています。
・小(深さ18cm)…靴下や下着類など、細かい服の収納に適したサイズ
・大(深さ24cm)…トップスやボトムスなど、上記以外の服は全部こちら
・深(深さ30cm)…深すぎて使いにくいので基本は使いません
▼ニトリ・押入れ整理ラック
押入れ上段にラックを取り付けることで、縦の空間を有効活用できます。下記に紹介するボックス類と組み合わせて、トラベル用品やイベント物、バックなどを収納します。
▼無印・ポリプロピレン収納ボックス・中
フタ(別売り)と合わせて重ねる収納にしたいときに。量が多い時はワイドサイズもあるので便利です。蓋付き収納は使用頻度の低いモノに限定しましょう。
▼無印・やわらかポリエチレンケース・中
頻繁に出し入れするものはフタを付けずに、ポンポン放り込んでしまうスタイルが◎丸みのある優しい形と、無駄な突起などがないので引き出しやすいところがオススメです。
それでは、納戸・押し入れ・廊下収納のお片づけに取り組んでいきましょう!