9. イベント服

OnamiYuki | 02 April, 2024


          
            9. イベント服

 

今回のカテゴリーで片づけるモノ

「イベント服」のカテゴリーで見極めていくモノは、

・水着(海やプールで使うモノなど)
・バケーション
・スポーツウェア
・アウトドア
・シーズンイベント(浴衣、ハロウィン、クリスマスなど)
・趣味(ライブ用、テーマパーク用、観戦用など)
・着物
・習い事

で使うお洋服になります。カテゴリーに関連する小物(例えば「水着」だったら、ゴーグルや浮き輪など、一緒に使う小物たち)も一緒に収納すると、使うときに便利です。

それではひとつひとつのカテゴリーごとに、お片づけを進めていきましょう!

モノがないと、楽しめない?

イベント服の役割は、その瞬間を目一杯楽しむ!ということです。

そして、物事を楽しむには、モノがないとできないケースと、モノがなくてもできるケースの2つがあります。

例えば、プールに入って泳ぐということは、「水着」を着用しないとできないことです(例外はあるとして)。だから「水着」は、海やプールを楽しむのに不可欠なモノといえます。

一方、テーマパークやスポーツ・ライブの観戦などは、基本的にはどんな服装でも楽しむことができます。

実は先日、大学生ぶりに東京ディズニーランドに行きました。学生時代は、ディズニーに行くとなればキャラクターの耳付きカチューシャが必須!だったのですが、いまの自分は、カチューシャを身につけなくても十分に楽しむことができたのでした。

とはいえ、お揃いの耳をつけたり、服を着たりして楽しんでいる姿は微笑ましいもの。一緒にディズニーに行った兄夫婦は、子どもたちに「だぁだはこれ!ママはこっち!」とカチューシャを指定されて、それらを購入&着用して、ワイワイ楽しそうでした。(その後、兄が「うきが片づけに来たら捨てるやつだな〜笑」と言っていました笑)

片づけの苦手な方は「これがないと、楽しめない。」とか「あれがないと、◯◯できない。」という考え方が強い傾向にあります(私がめちゃくちゃそうでした)。しかし、その考え方を持ち続けると、自分の可能性をモノに依拠し、狭めていってしまうことになります。それは、人生をとてつもなく窮屈なものにさせます。

私たち人間には、なにかを楽しんだり、行うための能力が、ちゃんと備わっていて、モノに頼らなくたってできることの方が本来多いのです。そのことを信じてあげることができていれば、人生に多くのモノはいらないはずなのです。

「そのとき」を楽しんだら、捨てていい

私が片づけの仕事をはじめて丸3年。この仕事をはじめるときから決めていたことは、「プロだからって、自分の家族に片づけを強制しないこと」でした。

だから、日々お客さまのおうちはきれいになっていくのに、実家に帰るたびに「散らかっているなぁ」とか「ご依頼をくれているお客さまのおうちより全然汚いぞ…」と歯痒さを感じながらも、なにも言わずに過ごしてきました。

ある日の実家への帰省中、弟の部屋からなにやら物音が(弟は実家住み)。なにしてるんだろう?と思いつつ自分の部屋で過ごしていると、弟が訪ねてきて「お姉ちゃん、片づけのことで相談があるんだけど…」と。なんでも、ハロウィンイベントで1度だけ着たカッパの全身タイツが、もったいなくて捨てられないとのこと。

「カッパの全身タイツってどんなセンスよ!笑」とツッコミつつも(弟は半分引きこもりのような生き方をしており、ハロウィンイベントとは無縁なタイプ…カッパ…)、今後もそういったイベントに行ってカッパの全身タイツを着たいのか?と聞くと、答えはNo。

私は弟に「その全身タイツは、たとえ1回しか来ていなくても、“そのイベントを楽しんだ”っていうことで、100%役割は果たしているから、捨てていいんだよ。ちゃんと“そのとき”を味わったなら、もったいないなんてことはない。」と伝えました。

弟は、「そうなんだ。じゃあ捨てていいんだ。」とそのカッパタイツを手放すことに。

私はついでに「あとはね、別にイベントがないとそのカッパタイツを楽しんではいけないってわけではないから、普段からそれ着て遊んだっていいんだよ。その子(カッパタイツ)だって、一度でももちろん充分だけど、何度か楽しんでもらったらそれはそれで嬉しいだろうし。」というおかしなアドバイスもしてみました。

すると弟は「確かに!!」と言って、部屋に戻っていきました。

数日後、帰省を終え東京で生活していると、家族LINEに動画が送られてきました。

動画を再生すると、なんとカッパタイツを着た兄が、実家の庭ではしゃいでいました笑。実家の自然豊かな里山の風景に溶け込むような、緑色のカッパ姿の兄。兄が走ったり、踊ったりする姿をみて、大喜びする甥っ子と姪っ子。騒ぎを聞いて集まってくる家族たち。

兄があまりにも激しく動くので、最後はカッパタイツの背中部分が盛大にやぶれ、動画は強制終了となりました。

「ああ…あのカッパタイツは、存分に天命をまっとうしたのだ。

そんな気持ちになった、わが家の片づけエピソードでした(ちなみに兄の前に、母もカッパタイツを着て楽しんだそうです)。

ライブグッズは思い出品

イベント服の中には、思い出品も多く含まれています。特にスポーツ観戦やライブに行くときのTシャツやタオルをお持ちの方は、「服」というより「思い出品」という感覚の方がしっくりくるのではないでしょうか。

私は高校時代、ライブに行くのが大好きで大好きで、アルバイトをしてお金を貯めては、夜行バスで東京に来てライブに参加していました。もちろん、ライブグッズもたくさん持っていました。

学校が嫌いで不登校気味だったので、高校時代の思い出といえば、ほとんどがライブ!…なのだけれど、いまとなってはライブに行くこともグッと減り、たくさんあったライブグッズも、ひとつ残らず手放しました。

ライブグッズも、「そのときを楽しんだ」時点で、もう十分にお役目を果たしています。しばらくは思い出として、残しておいたり、気に入ったデザインのモノは部屋着で来たりもしていたけれど、それももうだいぶ痛み、手放していくうちに、気づけば1枚も残っていませんでした。

それでも、あのとき私の心をときめかせてくれたモノがなくても、あのときの私をときめかせてくれた記憶は、ちゃんと残っています。

もちろん、いまもライブに行く!という方はそのときに使うモノを残していいし、デザインが気に入っていて、普段も使っているようなモノも、堂々と残しておいて構いません。

もう実用的に使うことはないんだけれど…というモノは、きっと思い出品になると思うので、用意しておいた「思い出BOX」に入れておいて、お片づけのフィナーレで、じっくり向き合って行きましょう。

収納のポイント

イベント服の収納は、使用頻度によって収納用品・収納場所が変わってきます。

【使用頻度】月に1回以上
カテゴリーごとに不織布の仕切りにまとめて、引き出しの中に畳んで収納。

【使用頻度】年に数回
カテゴリーごとに収納ボックスにまとめて、クローゼットなら天袋、押し入れなら枕棚や上段/下段にボックスを重ねて収納。引き出しに収納できそうな場合は、最下段でOK。

よく使う収納ボックス
無印・ポリエステル麻・ソフトボックス・角型・小・フタ式
無印・ポリプロピレン収納ボックス・中(別売のフタも一緒に)

収納は、1カテゴリーにつき「引き出し1段」or「ボックス1個」が好ましいですが、それだとスペースが余る場合は、類似したいくつかのカテゴリーをまとめてもOKです。

例えば、
・「水着」と「バケーション服」
・「バケーション服」と「トラベル用品」
・「スポーツウェア」と「アウトドア用品」
・「シーズンイベント」と「ライブ・観戦グッズ」
などなど。

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それでは「イベント服」の片づけ、トライしてみましょう!