8. 服飾小物

OnamiYuki | 02 April, 2024


          
            8. 服飾小物

 

このカテゴリーで片づけるモノ

「服飾小物」のカテゴリーで片づけていきたいモノは

・マフラー、ストール、スカーフ
・帽子
・手袋
・ベルト
・ポーチ
・ハンカチ、ハンドタオル、手拭い

です。アクセサリー類は、今後「アクセサリー」のカテゴリーでお片づけをしますので、今回は着手せずで大丈夫です。

「服飾小物」を片づけていくときは、上記で示した中分類「マフラー」「帽子」「手袋」…など、小さなカテゴリーずつ「出す」「選ぶ」「しまう」「捨てる」のステップを踏んでいきましょう。

とっても実用的な服飾小物

服飾小物って実は、用途がしっかりと決まっている、バリバリの実用派のモノたちです。マフラーや帽子、手袋などは「身体を寒さや刺激から守るモノ」。ベルトは「支えるモノ」。ポーチは「運ぶ、包むモノ」。ハンカチは「水を拭うモノ」。

基本的な役割を果たすのに適切なモノかがベースにあってこそ、それらのデザイン性が生きてくるのが「服飾小物」といわれるモノたちなのです。

「いつもこれ」派?「小物で変化をつけたい」派?

あなたは「いつもこれ」という定番があった方が安心するタイプですか?

それとも、日々その都度、小物で変化をつけることを楽しむタイプでしょうか?

自分のタイプを知るためには、自分が小物を選んでいる時間、どんな気持ちになっているかを知ることが重要です。

小物選びの時間が「どれにしよう…」「時間がないのにー!」など、疲れやストレスを与えるような時間になっているのであれば、あなたはきっと「いつもこれ」が決まっていた方が暮らしが軽やかになるタイプ

逆に、小物を選ぶ時間が「楽しい!」と感じている方は、あれこれ考えたり悩むこと自体が幸せな「小物で変化をつけたい派」。

いろんなモノを持つことが負担になるタイプと、楽しみにつながるタイプ。それは本当に人それぞれ(ちなみに私は「いつもこれ」派)。

「いつもこれ」派の方がモノはグンッと少なくて済みますが、片づけは「捨てること」が目的ではないので、何度もお伝えしている通り、そのモノを持つことが自分の幸せにつながっているのだろうかという心の反応を観察し、その通りにモノを選べることの方がもっともっと大切です(結果として「モノが減る」ということになる)。

ほんとうに優先したいこと

ここで注意すべきことは、“服飾小物に関しては”という視点を持つこと。私の場合だと、あえて「“服飾小物に関しては”、いつもこれ」と決めていたい。なぜならば、あれこれ悩んだり、考えたりする時間を、他のことに使いたいから(片づけのこと、それに関連するお客さまの悩み、小さき家の活動に使うエネルギーを優先したい)。

人は、1日に3万5000回以上の判断をしているといわれています。

服は何を着ようか。インナーはなににしよう。靴下は?マフラーは?帽子は?ハンカチはどれを持っていこう。朝ごはんになにを食べて、家族にはどれを食べさせて。どのルートで職場に行って、仕事はまずなにをして…。(家族がいる方はその分、1日の判断の数も増えます。)

私たちが判断に使えるエネルギーは有限です。エネルギーを使い果たしてしまうと、それ以上考えたり判断をしたりすることができません。多くの人は、そこまで大切ではないことを判断することに労力を割いて、本当に大事なことを決めたり行ったりするエネルギーが残っていない状態です。

有限であるエネルギーを、あなたはどんなことに費やしたいでしょうか。

こんなことをした方が社会のためだ、とか、こういうことをした方がいい、とかは関係なく、そのことにエネルギーを費やすことで、さらに自分のエネルギーが自然と湧き上がることってなんでしょう?

それが、「洋服を選んでいる時間」なのであれば、自分のエネルギーを増やしてくれるモノ=洋服、ということなので、しっかりスペースを割いてあげましょう。

なんでもかんでも、むやみやたらに減らすのではなく、大切なモノはたっぷりと、そうではないモノはシンプルにというバランスが大事。そしてどんなに大切なモノでも、「持ちすぎる」とそれは苦しみに変わるということを覚えておきましょう。

日々の暮らしの中でも、「あ、いまの私、エネルギーが自然に湧いているな」という自分を観察してあげるようにしてください。

マフラー・ストールは試着を

マフラーやストールなどの首回り品は、ぜひ試着をして、鏡で確認してあげてください。年齢を重ねると、微妙な色加減で顔色が悪く見えてしまったりするものです。

肌触りはチクチクしないか、長さはいまのライフスタイルに合っているか(お子さんが産まれると長すぎるマフラーを使わなくなる傾向が見られます)などもチェック。

意外と「流行り物」なベルト類

「意外と流行があるんだな〜」と感じるのが、ベルト類。流行りのモチーフがあったり、太さも年々変わったり、なんなら近年のリラックスウェアブームで、ベルトそのものを使わないのが最近のベーシックなのかもしれません(いまってほとんどのボトムスにゴムが入っていますよね)。

実際訪問レッスンでも、ベルトはひとつも残らないことも多いです(私も1本も持っていません)。お仕事でスーツを着る方や、ベルトを使ってレイヤードスタイルを作るのが好きな方、どうしてもベルトがないと着れない服がある方、などが残している印象。

ちなみに、よく「ベルトってどうやって捨てたらいいですか?」という質問をいただきますが、帯(ベルト本体)が布・革製で、バックル部分が金属製の場合、裁ちバサミで切り分けたうえで

・帯部分→可燃
・バックル部分→不燃

で捨てるところが大半ですが、自治体によって金属の扱いが異なるので、ゴミ品目表で確認するようにしてください。また、これも自治体によるのですが、「品目の8〜9割が可燃なのであれば、可燃で捨ててもOK」というところもあるので、その場合はハサミで切り分けずに可燃ゴミとして捨てても大丈夫です(自治体によって焼却炉の精度が異なるので、必ず指定の方法で)。

使うポーチは意外と少ない

記念に買ったり、お土産にもらったりと、手頃な価格で変えて、「あればなにかに使えそう」なポーチ類は、ついつい増えてしまいがちなカテゴリーです。

でも、「なにかに使えそう」なそのポーチたち、本当に使っていますか?訪問レッスン時でも、たくさんのポーチを見直すなかでお客さまがおっしゃるのは、「使うポーチって、意外と少ないんですね」ということです。そして自分の持ち物、ラフスタイルに合うポーチの形は、大抵もう定まっているはず。

「あったら便利」と思って買ったのに、そうやってモノが増えることで、暮らしが不便になっている。そんな状況になってしまっているおうちはとても多いです。

ハンカチにはご縁が宿る

「ハンカチって何枚あってもいいよね」と、こちらも買ったりもらったり…気づけばたくさん溜まっているという方も多いのではないでしょうか。

何枚もあったところで、よく使うハンカチって決まっているはずなんです。人それぞれ、持ちたい柄、大きさ、厚さがあるはず。そうやってハンカチを見つめてみること、「私にはこんなハンカチが使いやすいんだ」という新たな発見が必ずあります。

私は仕事柄&ご時世柄、外出先で手を洗うことがとても多いので、ハンカチは厚めで水をよく吸うものが使いやすい。だからお気に入りのタオルメーカーさんが出しているモノを3枚揃えています。それ以外に薄手の大判のモノを1枚。ハンカチとしても使いますが、なにかを包んだりするときに大活躍です。

冠婚葬祭用のハンカチは、いまのところ予定がないので持っていません。急遽必要になったときはコンビニに売っているのでそこで揃えようと思っています。

(ハンカチやストッキングなど、近くのコンビニに取り扱いがあるかをついでに見ておくといいです。たまにコンビニをぐるっとみると、「これもここで売ってるんだ!じゃあ無理にストックしなくて大丈夫なんだ。」という発見があります。)

ハンカチを含む布物全般には、「ご縁」が宿っているといわれています。古いハンカチ(洋服やタオル、ベッドリネンなども)が多いと、過去の自分や人間関係に縛られてしまいがちに。

片づけに取り組む人というのは、モノを向き合うことを通して、「なにかに縛られ窮屈に生きる自分を手放したい」という願いがあるんじゃないかなぁと思います。その一歩一歩を、ハンカチの片づけを通して実践していただきたいです。

 

 

収納

◎マフラー・ストール・スカーフ

▼畳んで収納

シワを伸ばしながら畳んだら、引き出し、もしくは収納ボックスに収納します。「立てる収納」より、「平置き収納」がおすすめ。

マフラーの他に、ニット帽や手袋と一緒に「冬小物」とラベリングして収納することが多いです。

収納ボックスにしまう場合は、オフシーズンはクローゼットの天袋や押し入れの枕棚に収納し、冬が来たら取り出しやすい場所に移動しています。

よく使う収納ボックス
無印・ポリエステル麻・ソフトボックス・角型・小・フタ式
無印・ポリプロピレン収納ボックス・中(別売のフタも一緒に)

 

▼ハンガー収納

スペースに余裕のある方は、ハンガー収納もおすすめです。もしくは、よく使うシーズンだけハンガー収納にすると、すぐ取り出せて◎(落ちやすいの、滑りにくいハンガーを使ってください)

 

おすすめハンガー
マワハンガー・パンツシングル
マワハンガー・アクセサリー

 

冬の季節は…
マフラー、帽子、手袋などの冬小物が大活躍の時期は、いちいち畳んでしまう…のが面倒なので、クローゼットor押し入れにカゴを用意して、そこにポンポン放り込んでいく「放り込み収納」にしています。こうするだけで、冬の帰宅後の散らかりがかなり解決するはずです。(一度袖を通したけれどまだ洗濯はしない衣類も同じ)

そのためには、一時置き場になる「スペース」を空ける必要が。空間は、モノをしまいこむだけでなく、暮らしの流れをスムーズにするために使いたいものです。


◎帽子

▼型崩れしないモノ
ニット帽などは、平たくしてマフラーなどと一緒に「冬小物」として収納しましょう。

▼型崩れするモノ
もっとも収納場所を取るモノのひとつが、「型崩れしやすい帽子」。クローゼットの天袋か、押し入れの枕棚(もしくは押し入れ内に設置した棚)に平置き収納(そのままポンと置く)しましょう。同じ形の帽子であれば、型崩れしないように積み重ねてもOKですが、違う形のモノは隣に並べて平置きしてきましょう。


◎手袋
マフラーやニット帽などと一緒に「冬小物」として収納しましょう。

 

◎ベルト
数が少ない方はS字フックに、数の多い方は専用のハンガーに吊るして収納しましょう。

おすすめハンガー
マワハンガー・ベルト



◎ポーチ

▼よく使うポーチ
「ハンカチ」と一緒にカゴや不織布の仕切りに入れて、クローゼット、洗面、玄関などの身支度スペースに収納することが多いです

▼たまに使うポーチ
「トラベル」もしくは「かばん」のカテゴリーで、旅行時に使うモノやカバン類と一緒に収納ボックスへまとめることが多いです。「ポーチ」だけで収納ボックスがいっぱいになる場合は独立させてOK。収納スペースによっては、「よく使うポーチ」と一緒に収納しても◎
わが家はポーチ、水着、エプロンを一緒に「ときどき使うモノ」的な感じでまとめています。

 

◎トラベル用品の例

飛行機グッズ、スーツケース用品、バケーション服、風呂敷、水着など。類似していれば、複数のカテゴリーをひとつの収納にまとめてもいいですし、逆に「水着」だけでボックスがいっぱいになる等のときは、無理にまとめずにそのカテゴリーだけで独立させましょう。

よく使う収納ボックス
無印・ポリエステル麻・ソフトボックス・角型・小・フタ式
無印・ポリプロピレン収納ボックス・中(別売のフタも一緒に)

※次の片づけでこの辺りは着手していくのと、ご家庭によって収納方法がかなり変わってくるので、今回の収納はざっくりで大丈夫です。

 

◎ハンカチ・ハンドタオル

いろいろなサイズがある場合は、サイズを揃えて畳みます。クローゼットや押し入れの引き出しに収納する方は、靴下や下着と同じように不織布に入れて、なるべく引き出しの上段の方へ収納。
洗面や玄関に身支度スペースを作りたい方は、その場所の収納にあったサイズのカゴにまとめて収納しましょう。

おすすめ収納
無印・ファイルボックス・15cm
無印・重なるブリ材長方形ボックス
ニトリ・ソフトNインボックス・クォーター

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それでは服飾小物のお片づけ、トライしてみましょう!