あなたは何がほしいのか

OnamiYuki | 29 May, 2024


          
            あなたは何がほしいのか

人生がうまくいく人というのは、自分のほしいものがちゃんとわかっている人だなぁ、と最近つくづく思います。

みなさんはどうでしょうか?これを読んでくれているあなたは、自分のほしいもの、ちゃんとわかっているでしょうか?

私たちは意識的にも無意識的にも、「幸せになりたい」「成功した人生を送りたい」と願いながら生きています。一方で、「あなたにとっての“しあわせ”ってなんですか?」「あなたにとっての成功って、どういうことですか?」という質問に、しっかりと答えられる人は、一体どのくらいいるのでしょうか。

 

他者の「しあわせ」を生きる私たち

残念なことに、私たちのほとんどは、自分の幸せや成功を、自分で決めることができないままに生きています。

自分で決めることができないので、他者に決めてもらった幸せや成功を生きようとします。

一昔前の女性が「さっさといいところに嫁に行って、跡継ぎを産んで、専業主婦として家事に子育てに専念すること」が女性の幸せであり、成功であると信じられていたように。人生の成功とは、なにか大きなことを成し遂げることだ、と信じている人が多いように。

誰かが決めた「これが幸せである」「成功とはこういうことである」に、踊らされて生きている人がまだまだ多いのです。

 

「幸せになりたい」という人の傲慢さ

なにが自分にとっての幸せかは、自分にしかわかりません。

先日のお昼どき、私は梅干し入りのおむすびを食べました。疲れた身体に梅干しの酸っぱさが効いて、「やっぱり梅干しって美味しいなぁ」と思いました。

しかし梅干しが嫌いな人からすれば、いくらその梅干しが「世界が認めた本当に美味しい梅干し!」とお墨付きを受けたものであったって、その梅おにぎりを食べて「美味しい」と感じることはおろか、不快感を感じるだけです。

当然ながら、なにが「美味しい」と感じるのかは一人ひとり異なります。それと一緒で、なにが幸せだと感じるかも、一人ひとり違って当たり前です。「幸せとはこういうものだ」「成功とはこういうことだ」という他者の言葉の通りに生きたって、“自分にとって”という視点が抜けている限り、ずっと見当違いの生き方をしてしまうのです。

自分は本当はどうしたいのかを知ろうともしない。自分にとってなにが本当に幸せなのかを、自分で決めようともしない。そうやって、誰かのいうことをなぞって楽に手軽に幸せになろうとすること、つまり、自分の人生の責任を他者のせいにするような生き方は、もしかしたら、すごく傲慢なことなのかもしれません。

 

捧げられたいことばのワーク

主催している暮らしのスコレでは、毎年「捧げられたいことばのワーク」というワークにみんなで取り組んでいます。

人生のとあるシーンを想像してみて、
・自分が望む人生の在り方
・自分にとっての人生の成功

について、自分の価値観を明らかにしていくワークです。

今回は、実際にワークに取り組んでくれたメンバーさんの感想を、いくつかご紹介します。

 

<感想>本当に大切にしたい“在り方”

ワークを通して、「なにを大切に生きていきたいか?」を考えていたら、結局シンプルに、人生で大切にしたい在り方にたどり着きました。

その在り方とは、大きな“なにか”を成し遂げるというよりは、日頃から家族や友人の話に耳を傾けて、困っていることがあればサポートをするなど、いますぐにでもできることなんだということに気がつきました(これまでは、自分が本当にやりたいことって、お金や時間など、いろいろ準備が整っていないとできないと思い込んでいました)。

「こうありたい」という自分になるために、少しずつ、小さなことから日々を重ねていこうと思いました。

 

<感想>私のまま生きていいというゆるし

ワークが終わったあとのうきさんとの対話のなかで、「私も(あなたも)、この世界を私のまま生きて大丈夫」という願いに辿り着き、涙が溢れてきて体の内側がぐわーっと熱くなるような感覚になりました(自分のなかで、安心と少しの葛藤が織り混ざった瞬間だったのかなぁ)。

きっといま存在する葛藤は、これから大切にしたいあり方を体現していくことで、少しずつ解けていくんじゃないかなと思っています。

今日も幸せな1日でした。ありがとうございました。

 

<感想>「愛する」とはどういうことか

ワークをやっていたら、うきさんが言っていたとおり涙がポロポロしてきました。

私は家族にとってどんな存在でありたいかな。
最期にどんな言葉をかけてほしいのかな。

を想像していくなかで、やっぱり私自身がなにより「愛されているな」とか「私のことを好きでいてくれているんだな」と感じられたら一番嬉しいし、しあわせだなぁと思いました。

だから私自身も、家族や友人にとって「この人は自分を愛してくれているんだな」と感じられるような存在でありたいと思いました。

どういう行動?言動?をしたら愛が伝わるんだろう。
声をかけたり、話したりすること?「大好きだよ」と言葉で伝えること?褒めること?

利害とか損得ではない、見返りを求めてない愛というのはどうやったら伝わるのかを、これから考えていきたいと思います。

 

<感想>「あたま」と「こころ」が一致した瞬間

一緒に参加された方が、「この世界は生きてて楽しいし、この世界で生きてていいと心から思えるような、そんな生き方をしていきたい」というようなことをおっしゃっていて、感動で胸が熱くなり、ティッシュが離せませんでした。

私はといえば、ワークに取り組むなかで「あたま」と「こころ」がバラバラになってしまい、うまく言葉に書き出せずにいました。ちょうどワーク後にうきさんとの個人カウセリングがあり、一緒に対話をしているうちに、それまで対立していた「あたま」と「こころ」が肩を組み、お互いが協力し合って歌を歌っているような、チグハグだったふたつの間に調和が生まれたのを感じました。

愛する人たちとの時間は永遠に続かないからこそ、心を込めて「ありがとう」とか、手を握ったり握手をしたりハグでも良い、その時間を慈しんで生きたい。

わたしが最後に捧げられたい言葉も贈りたい言葉も “I love you”でした。

 

<感想>自分の人生を生きることへの恐れ

普段自分1人で考える時間は多くても、どなたかと考えをシェアすることはあまりなかったので、みなさまととても良い時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました!

今回のワークでは、「自分がどう在りたいか」はわかっているつもりなのに、どうして実際にそう生きることができていないのか?を、改めて疑問に思いました。

自分が「こう在りたい」という生き方を叶えるために、「じゃあそれって実際にどうすることなのか」と、具体化することに慣れていないのもあるし、また「理想の人生を生きること」への恐れが自分のなかにあるのかもしれない、ということにも気づきました。

自分のなかにある恐れについて、もう少し勇気を持って見つめていきたいと思います。

だれもが、人生への願いを持って生まれてきました。

その願いを、その形のままで、生きることができたなら。

なんの恐れも、不安も、力みもない状態で…。

私たちにはそれができる。

そう信じて、この小さな活動を続けています。

 2024年5月29日

暮らしのスコレ|うき

(暮らしのスコレ・2期生は定員に達しましたため、募集を締め切らせていただきました。3期生の募集は、2025年1月ごろを予定しています。暮らしのスコレについて、詳しくはこちら