2025年7月の回想録——人生を、“自分の手”に取り戻す日

暮らしのスコレ・回想録

「相手が変わってくれたら、私は幸せになれるのに」

そんなふうに、自分以外の“誰かに”望みを託したくなることはありませんか?でも、その瞬間、私たちは「自分の人生」を相手に委ねてしまっているのかもしれません。

7月の「暮らしのスコレ」のテーマは、「他者とのあいだで、私を生きる」。イライラしたり、モヤモヤしたときに、相手に変化を求めてしまう“無意識の依存”にそっと気づき、もう一度、自分の人生を自分の手に取り戻すための時間となりました。

この回想録は、2025年4月に始まった「暮らしのスコレ」第3期の歩みを、月ごとに振り返る連載です。「自分とつながる」3ヶ月を経て、次のステージである「他者とつながる」フェーズに入った7月の記録を、どうぞご覧ください。

「暮らしのスコレ」は、あなたの内なる小さな声に、そっと耳を澄ますプログラムです。講義・瞑想・プライベートセッションなどを通じて、半年間かけて「自分らしい生き方」を丁寧に探求していきます。(詳細はこちらから)

3ヶ月を歩んできた自分の小さな変化を、丁寧に受け取る

暮らしのスコレでは「思考・身体・心」の3つの側面から自分自身や暮らしを整えていきます。心理学や哲学を中心に「思考」を学ぶ講義、「身体感覚」を養う瞑想、「心」とじっくり向き合う個別セッション——スコレで見つけた知識や気づきを、少しずつ自分のものにしていく。この循環が「暮らしのスコレ」が大切にしている在り方です。

7月は、半年間のプログラムの折り返し地点。講義の前半では、これまでの3ヶ月をの振り返るワークを行いました。

問いかけの中心にあったのは、「私たちはこの3ヶ月間、どんなふうに自分と関わってきたか?」ということ。「どれだけ変われたか、何ができたか」という結果よりも、「本当はどうなりたいか」「そこに向けて、どんな小さな一歩を重ねてきたか」に光を当てる時間です。

「まだまだできていない」と感じていた人も、3ヶ月を振り返ってみると、「思っていたより変化していたな」「実はすごく頑張ってきたのかもしれない」と、自分の歩みに気づく時間となりました。イメージワークの中で多くの方が感じたのは、完璧ではなくても、「自分なりに誠実に生きようとしてきた」という、その在り方へのあたたかなまなざし。

「ちゃんとやってるよ。大丈夫だよ」

それぞれが自分自身にそっと語りかける声が、スコレの場に静かに満ちていく。そんな時間となりました。

不安や迷いの中で揺れながらも自分を否定せず、優しく声をかけ、必要なときに行動できるよう支えてくれる、内なる自分(スコレではこれを「ヘルシーアダルト(健やかな大人)」と呼んでいます)。このイメージワークを通じて、その存在が少しずつ育ってきているのを、確かに感じました。

7月のスコレ「他者とのあいだで“私”を生きる」

講義の後半では、アドラー心理学の「課題の分離」という視点や、人間関係が成熟していくための「成長のステップ」について学びました。

「子どもが心配で、つい口を出してしまう」

「パートナーの何気ない言動にイライラしてしまう」

「相手の期待に応えようとして、いつのまにか自分を見失ってしまう」

私たちが日々の暮らしの中で感じている、人間関係のモヤモヤやしんどさ。実はこれ、「自分の人生を生きていない」というサインかもしれません。

他人の課題に深く踏み込みすぎてしまったり、自分の感情を相手にどうにかしてもらおうとしたり。あるいは、誰かの期待を叶えることを「優しさ」と信じて、自分を後回しにしてしまったり……。

でも本来、私たちは誰かの期待に応えるために存在しているのではなく、自分の期待に自分で応えるために存在しています。そして、それは相手も同じ。相手はあなたの期待に応えるために存在しているのではないのです。

「これは誰の課題なのか?」という問いは、私たちの関係性に静かで大きな変化をもたらします。その線引きは、決して冷たいものではなく、本当の意味での信頼と尊重の始まりです。相手の人生をコントロールしないこと。自分の感情を、相手に委ねないこと。それが、他者とのあいだで“私”を生きることに繋がっていきます。

講義ではさらに、「依存 → 自立 → 相互依存」という関係性の成長段階にも触れました。

「相手に自分を委ねる」状態から、「自分で自分の人生を選ぶ」状態へ。その先には、「自分を大切にしながら、相手と協力しあえる」関係が待っています。

この成長の道すじを知っておくことで、私たちはただ「自分一人でなんでもできるようになる」という意味での自立を目指すのではなく、「ともに生きる」という希望に向かって歩んでいくことができます。

私たちは必ず、“誰か”とともに生きている。だからこそ、「どうせ分かり合えない」と心を閉ざすのではなく、「共に育っていく」ことを信じられるようになりたいのです。その小さな一歩を、スコレの7月は共に踏み出しました。

スコレのみなさんの声

「暮らしのスコレ」の大きな特徴のひとつに「シェアタイム」があります。講義や瞑想のなかでも自分の感情を言葉にし、日々の変化もSlack上で振り返ってシェアしていきます

じっくりと時間をかけながら、ともに学ぶメンバーの言葉に耳を傾け、自身のことも考えていくシェアタイムは、「ひとりじゃない」と思わせてくれる時間。ここでは、そのような振り返りの中から数名の声をご紹介します。

Mさん/3ヶ月で、私はちゃんと「変われている」とわかった。

振り返りのイメージワークでは、「過去の視点から現在の自分を見た」のがとても勉強になり、うきさんが「いろいろな視点から自分を見れるようになった方がいい」と言っていたことが印象に残りました。

この3ヶ月、「私はまだまだ、そんなに変われていないのかも」と、自分にがっかりしていたんですよね。でも、イメージワークをして「いや、十分変わっている」と気づくことができました。変わったことに慣れてしまって、もっともっと崇高な、すごい変化を求めてしまっていたんだと思います。変化なんて良くも悪くも小さいことで、この小さい部分をちゃんと見てあげることが大事だと気づかされました。

「依存」や「自立」について学び、私は半年前まで「依存」的な人生だったなと思っています。今は、目の前にいる相手にどう思われるかと気にする自分を手放せたし、誰かをコントロールしたいという思いもなくなりました。クライアントのペースや状況に依存しなくなり、日々の仕事がとても楽しく、楽になっています。

ただ、最後にうきさんが「社会に依存していると……」と話すのを聞いて、私は社会からの評価に依存しているかも!とハッとしました。次に社会の評価が気になったときは、「あ、今また社会の評価を軸にしようとしてるな」とキャッチして、「私はどう思ってる?」「私の価値観ではどうなの?」と問い直すようにしたいです。

Kさん/相手の課題に影響を受けすぎず、サポートできる自分へ。

3ヶ月前の自分から見た“今の自分”は、すごく元気になっていて嬉しかったです。前に向かって進んでいる力強さが出てきて。逆に3ヶ月前の自分は、いろいろな思考や感情を抱えすぎて、重たく潰れていたことに気がつきました。“未来の自分”から見て、適正な目標設定も見えてきたかな、と。やりたいことはたくさんあるけど、今の自分が進められるペースがこの3ヶ月でわかってきたからだと思います。

他者との関係においては、相手の課題(行動や感情)に影響を受けすぎずに、サポートするのは、ただ相手の力を信じることだと感じ、職場の仲間やパートナーとの関係作りから始めてみたいと思いました。相手の課題を受け取りすぎず、かといって冷たくなりすぎず、自分のできる範囲で何かサポートするように接したいです。

相手が仕事しやすいように、事前に用意できることはやっておく。走りやすい道筋をつくる意識でサポートする。けれど、走るのは本人にまかせる!
仕事のチームの元気がないと「何かしなきゃ」と焦っていましたが、まず自分が自分の仕事をきっちりやろうと思います。その上で、チームメンバーになにか困ってることありそうなら声をかけるように。変えられないところを意識するのではなく、自分が変えられるところを意識して変えていくようにしたいと思います。

Yさん/他者と生きる上で、“自分との関係”もよくしたい。

スコレで学び始めた4月、『自分との対話ができていない。ガーン。』と衝撃を受けました。カウンセリングや講義で学び、少しずつ暮らしのなかで『今、どう?本当はどうしたいの?』と自分に聞いて選び直してきました

あきらめずに自分の身体に働きかけることを教えていただく朝ヨガ、瞑想ワークを続けるうちに、『私の身体は、私を一生懸命に動かしてくれている』と感じるようになってきたことも大きい変化です。

今回「他者とのあいだで私を生きる」の講義を受けた直後は、「夫や娘との関係をよくしたい」と思っていたのですが、今朝の朝ヨガを終えて「あ!自分の身体との関係も、もっとよくできるのかも?!」と思いました。朝ヨガに参加して、自分の身体に向き合う時間を持つこと。毎朝、目を閉じて自分と対話する、ということを習慣にしたいと思います。

日々のなかで、まずは自分のベストを、そして夫と娘と、必要な時に協力し合えることを意識しながら暮らすこと、それをやっていきたいです。ありがとうございました。

7月を振り返って——揺れながらも自分を生きる

人と関わることは、揺れること。

期待や不安、寂しさや怒り。誰かの一言に心を持っていかれる日もあるし、「もう関わるのがしんどい」。そう思う日もあるかもしれません。

でも、そんな“揺れ”のなかでこそ、私たちは自分に「私はどうしたいのか」「私はどんなふうに生きていきたいのか」と、問える人でありたいのです。

他者とのあいだで、私が私として生きること。相手を変えるのではなく、自分の足元を整えることで、関係が変わっていくという実感。それこそが、7月の「暮らしのスコレ」で育まれた感覚だったように思います。

揺れてもいい。迷ってもかまわない。大切なのは、そのたびに自分に還ってくること。

「私は、私の人生を生きる」

「だから、あなたもあなたの人生を生きていい」

「自分の人生を生きるもの同士として、この先でつながることができたら…」

その姿勢こそが、他者との関係をしなやかにし、深い信頼や、心からの協力関係を育てていく土台になります。“誰かのため”ではなく、“自分の願い”から始まる関わり方を、少しずつ育てていきましょう。

スコレも後半戦。これからは「私のままで、誰かとつながる」世界へ。どんな景色が見えてくるか、今からとても楽しみです。

「暮らしのスコレ」は、あなたの小さな声に、そっと耳をすます場所です。講義や瞑想、プライベートセッションなどを通じて、自分らしい生き方を半年間かけて探求していきます。(プログラムの詳細はこちらをご覧ください。)

現在は、次の100年に続くコミュニティづくりの準備期間に入るため、新しいメンバーの募集を一時的にお休みしています。次回(第4期)は2027年以降にスタートを予定しています。ご興味のある方は、公式LINEインスタグラムをフォローして、お知らせをお待ちいただけたら嬉しいです。

文章: うき
編集: Mana Wilson