14. 寝具

うき | 31 July, 2024


          
            14. 寝具

このカテゴリーで片づけるモノたち

【寝具】のカテゴリーでは、下記のモノたちを片づけていきましょう。

  • 掛け布団
  • 敷布団、マットレス
  • 毛布
  • タオルケット
  • ブランケット
  • 枕カバー
  • 掛け布団カバー
  • シーツ
  • ベッドパッド
  • 来客用寝具
  • その他ベッドリネン

 

おうちで最も影響力の強い場所

寝室は、休息の場所であり、生きるエネルギーを培う場所であり、風水では「運が熟される場所」として、古くから大切にされてきた場所です。私たちは日中行動することで、運を集めたり、作ったりしており、それを自分のものにするのは「寝ている時間」だと考えられているのです。

私たちが睡眠をとっているとき、それは「なにもしていない」のではなく、身体は絶えず動きつつ、健在意識のスイッチをオフにし、からだやこころ、思考や記憶などの潜在意識を調えてくれています。

また、陰陽五行でおうちを観たときに、寝室は「陰」のエネルギーを溜め込みやすいというふうにいわれています(私たちの疲れを吸収してくれている場所なので、当たり前の話ではあるのですが)。これまで100件以上のおうちを見てきましたが、寝室が鬱蒼とした雰囲気になってしまっているご家庭が、とても多い…!私の感覚としては、寝室に入るだけで身体が重たくなったり、寝具の片づけをした日は、帰宅後動けなくなることもあるくらい。

「ただ寝るだけ」のように考えられがちな寝室ですが、その影響力は計りしれません。私の個人的な感覚ですが、健康のために大切なことを一つだけあげてくださいといわれたら、食事でも運動でもなく、「睡眠」と答えるであろうほど、大切な行いだと感じています。

ぜひ、片づけに取り組む前に、寝室や、寝具を収納しているスペースをじっくり観察してみましょう。

率直に、どんな感じがしますか。

自分の身体が休まる感じ、ホッと落ち着く感じがするでしょうか。

寝室は、おうちのどの場所よりも爽やかに、軽やかに在ってほしいと願っています。

 

洗い替えのシーツはいらない

わが家は、枕カバーはほぼ毎日、シーツ類は基本毎週洗濯をしています。おそらく洗濯する回数はかなり多いほうだと思いますが、洗い替えの寝具は1枚も持っていません。

なぜかというと、洗濯をしたら寝るまでには乾いているので(シーツ類はお天気の日にしか洗濯しません)、洗濯物を取り込んだら、収納するまでもなく、そのまま使えば良いからです。わが家には乾燥機もありませんが、洗い替えのシーツ類がなくて困ったことは、これまでに一度もありません。シーツを畳んで収納する手間がなくて、楽なくらいです。

私も以前は、洗い替えのシーツを一式用意していました。でも、ほとんど出番はない。どうして洗い替えの寝具を持っているのか考えてみたら、「それが当たり前だと思っていた」から。つまり、本当に必要なモノか、しっかり考えもせず、ただなんとなく「普通は持っているよね」と持ち続けていたのです。

洗濯頻度がこれだけ高いうえに、乾燥機がないわが家でも、洗い替えの寝具はなくても、困ったことは一度もありません。なので、洗い替えのシーツ類はいらない、というのが私の結論です。

(トイレトレーニング中のお子さんがいるなどで、洗濯がどうしても回らない事情があるご家庭もあります。自分の暮らしを見極めて、必要と判断するのであれば、いまは残してあげるというのももちろんOKです。)

 

夏用・冬用の寝具はいらない

みなさんは、季節によって使う寝具を変えていますか?

わが家は、夏にタオルケットを出すくらいで、それ以外は通年同じ布団・シーツを使っています。

前職で、インテリアファブリックの担当だったことがあり、当然寝具も販売していたのですが、夏には冷触感の寝具、冬にはモコモコ系の寝具を売り出していました。しかし、私はいつもそれって本当に冷たい(暖かい)の?必要なの?と疑問に思ってました。なぜなら、質の良い睡眠(よく眠れること)の条件を調べていると、「夏用・冬用の寝具」はどうも検討外れのように感じていたからです。

というのも、夏に涼しく寝れる条件は、「室内温度を涼しく保つこと」です。触った瞬間、一瞬「涼しい」と感じる夏用シーツも、結局は自分の体温や室内の温度であたためられてしまうので、「ひんやり」の持続性がありません。それよりも、エアコンや扇風機を使って室内を心地よい温度に保ってあげる方が、よっぽど効果的。

一方で、冬に温かい状態で睡眠を取るのに重要なことは、「掛け布団の質」です。つまり、掛け布団の「ダウン含有率の高さ」のこと。ダウンは保温性があるので、体温を逃さずポカポカを保ってくれるのです。私は東北の雪の降る街で生まれ育ちましたが、いまも実家に帰ったときは、冬でも羽毛布団のみで寝ています。

逆に、モコモコ素材の寝具は、ほとんどが化学繊維でできており、それらは「熱を逃す」という特徴があるので、「見た目が温かい」というイメージだけなのでは?と感じています。いまは新素材もどんどん出ているので熱を逃さない化学繊維もあるのかもしれませんが、いずれにせよ大切なのは、「それを持つことで本当に、あなたの睡眠は良くなっていますか?」という視点です。

そんなわけで、シーズンごとに快適な睡眠を取るためには、夏用・冬用と寝具を用意する必要はない、というのが私の結論です。

 

来客用の布団はいらない

よっぽど頻繁に人が泊まりに来るおうちでない限り、来客用の布団もいりません。

ほとんどのご家庭が、人が泊まりに来ることはほぼないか、あっても年に1〜2回と、活躍する頻度はかなり低いのではないでしょうか。宿泊客の多いおうちのほとんどが、出産後の体調が万全でなかったり、お子さんが小さくて人手が必要だったりでご家族に来てもらうことがある…など一時的であることが多いです。そしてその時期が過ぎると、一気に来客用布団の出番がなくなります。

いまはお布団のレンタルも一般的になってきました(私も利用したことがあります)。その家に住んでいるあなたや家族が、快適に過ごすためのおうちのスペースを犠牲にして、ほとんど来ない人の、ほとんど使われないモノのために、大きなスペースを使うことの方が、よっぽどもったいないことなのではないでしょうか。

いまここに暮らす人たちのための空間を大切にしてあげること。来客用の布団を手放すということは、まず大切にすることはなんなのかを明らかにし、それを実践するということでもあるのです。

 

増えがちなブランケット

おうち用、仕事用、家族用…と自分で買ったモノや、冬のイベントでのプレゼントでいただいたり、はたまた子どもが生まれると、お昼寝用(夏・冬)、ベビーカー用、寒いときのベビーカー用、そのほかに出産祝いや誕生日などでどんどん増えていくのが、ブランケットです。

きっとおうちのあちこちに散らばっていると思うので、まずは一箇所に集めてみて、自分にとって本当に必要なモノを見極めていきましょう。

プレゼントでもらったモノ(時に手作りのモノなんかも拝見します)は手放しにくいと感じると思います。しかし忘れてほしくないことは、これはただモノを捨てる・捨てないという話ではなくて、あくまでいただいたモノ、贈ってくれた方に感謝をしたうえで、自分の気持ちを大切にして生きていくのか、人に遠慮し自分は我慢をして生き続けていくのか。それは自分で選ぶことができるということ。

自分はどちらの道を進みたいのか。
そのためには、そのモノをどう判断してあげるべきなのか。

そんなきっかけとなってくれたら嬉しいです。

 

買い替えの頻度

少し前に、睡眠中に首が痛くて起きてしまうようになり、いろいろな枕を試していた時期があったのですが、寝具店に行っては店員さんと話す中で分かったことが、「枕の寿命は半年」ということでした(羽毛の場合)。

これまで、怖いくらい長いこと同じ枕を使い続けてきたので、「半年で買い替えるなんて、いっぱい買わせたいだけなんじゃないの?」と斜に構えてしまったのですが、いざ枕を新調して使ってみると、確かに半年くらいでヘタり、首の痛みが再発(この時なんと、3万円の高級枕を買ったのにも関わらず…!)。

女性の頭の重さは大体5キロほど。5キロの米袋が毎日枕のうえにドーンと何時間も乗っていることを考えると、半年でヘタる…というのも納得です。

なので、私は「枕がヘタってきたなぁ」と感じたタイミングで、大体一年に一度くらいの頻度で買い換えるようにしています。そのくらいの頻度で買い換えてもお財布が痛くない価格帯で、定期的に新しいふんわりした枕に買い替えることで、睡眠中の首の痛みを感じることはなくなりました。

これまでは「これだ!」という自分の首に合う究極の枕を探さないと…!と思っていたのですが、そこまで枕のことで頑張らなくていいんだぁ、と、肩の荷を下ろすことができて気持ちもスッキリ。

ちなみにマットレスの寿命は10〜15年。マットレスのヘタり具合などもそうですが、10〜15年経つと、自分の身体も変わっているので、自分に合った寝具にしてあげるというのも、とても大切なことです。実際、私の父親が、一時期腰痛が酷すぎて、朝の起床時に起き上がれないくらいだったのですが、20年使っていたマットレスを新しくしたら、腰痛がすっかり良くなったということもありました。20年選手になると、それはもう「身体を労ってくれるモノ」ではなく「身体を痛めつけるモノ」に変わっているのかもしれません。

大きな買い物なので、すぐに、全部、買い換えましょう〜!なんてことは言いませんが、いまの睡眠の状態がどうなのか、自分に合っているのか、これを気に目を向けてもらえたら嬉しいです。

 

なにに包まれて眠りにつきたいか

たとえ寝てる間であっても、私たちは寝具の色や柄から影響を受けています。わが家の寝具はすべて「白」で統一しているのですが、それも「自分がどんな環境で寝たいのか」を考えた結果。実は、白にしたらすぐ汚れるんじゃないか…と心配したりもしたのですが、問題なく過ごせています。

自分がどんな空間で、眠りにつきたいのか。究極の理想をすべて叶える必要はありません。いまできる範囲で、できることを、ひとつひとつ着手してほしいな、と思います。

 

布団収納は“わざわざ”揃える

お布団の収納ボックスは、ぜひ、買い替えるのをおすすめします。

購入時にお布団が入っていた収納袋は、お布団が入っている間はよいのですが、冬になり布団を出すとペッチャンコになってしまいます。そうすると、そのスペースが空いたように感じてしまい、他のモノを入れ込んでしまう→夏になり布団をしまおうとすると「入れる場所がない!」となってしまいがち。

また、おそらくいろんなお店で寝具を揃えた方が多いと思うので、色々な形の収納袋のモノをしまおうとすると、収納の難易度が高くなってしまいます。

私が訪問レッスンで布団収納に使っているのは、IKEA・スクッブ。こちらは中が空になってもボックスの形状を維持してくれるので、「ここは布団を入れるんだったのに、他のモノを入れちゃった!」ということがなくなります。

布団のシングルサイズや毛布、タオルケットやブランケットはこちら、ダブルサイズはこちらで大丈夫だと思います。ラベリングするときは、ゼッケンシールだと布地にも貼り付けられます。

収納場所は、クローゼットの天袋、もしくは押し入れの枕棚に収納することが多いです。

 

寝具の捨て方・リサイクル方法

布団や毛布などは粗大ゴミになる自治体がほとんどですが、羽毛布団であればGreen down projectさんでリサイクルが可能です。毛布やタオルケットなどは動物保護団体さんで寄付を集っていることもあるので、検討している方はぜひ調べてみてくださいね。

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それでは【寝具】の片づけ、さっそく取り組んでいきましょう〜!